ガス警報器工業会 会長
橋  良典

ガス警報器工業会は、「ガス警報器の普及を通じて、国民の暮らしの安全・安心に貢献する」ことを基本理念として、1975年(昭和50年)12月に設立されました。

ガス警報器は、1969年(昭和44年)2月に、世界で初めて半導体式センサを用いたLPガス警報器が誕生し、本格的な普及が始まりました。その後、都市ガス用警報器やCO警報器等が開発され、現在は、ガス消費世帯数の約57%で警報器が使用されています。また、近年では、CO中毒事故防止のための業務用換気警報器や利便性向上を狙いとした電池式ガス警報器も開発されています。

ガス事故の発生件数は、この40年間で着実に減少して参りました。これは官民が一体となって保安活動を進め、ガス警報器等の安全機器普及に努めた結果であると思います。

しかしながら、最近は業務用厨房や、学校・ホテル等でのCO中毒事故が継続して発生し、また、一般消費者先での事故も高止まり傾向となっています。

多くのガス事故はガス警報器、CO警報器が未設置のところで起きています。 ガス警報器は、漏洩ガスを直接検知して警報する消費者を守る最後の砦です。 またガス警報器はマイコンメータと連動することで、不在時にもガス事故を 未然に防ぐことができ、その事故防止効果を高めます。さらにCO検知機能を 付加した警報器では、火災を早期に検知することが報告されており、火災防止 の効果があります。

当工業会は、ガス警報器が国民の安全・安心の一助となるよう、ガス警報器 のさらなる普及を図り、ガス事故の撲滅に寄与して参ります。

「付けていて当たり前」の文化の構築を目標に、ガス警報器工業会の事業推進に対し倍旧のご支援、ご指導を引き続き頂きますよう心からお願い申し上げます。

2019年(令和元年)6月